「空と縁起―人間はひとりで生きられない」(ダライ・ラマ十四世/太谷幸三訳)

読んだ本海外タナハ行
 
空と縁起―人間はひとりで生きられない
ダライラマ Dalai Lama 大谷 幸三


 
ASIN:4810422445
 
ダライ・ラマ様にお会いして、すっかりファンになってしまい、本を読もうと決心。
これは、1993年に「慈悲心の力」というタイトルで行われたダライ・ラマ十四世の法話の原稿に手を加えたテキストの翻訳。
やはり難しい。
読んでいてもよくわからないのだが、なぜか次から次と読んでしまう。
「訳者あとがき」によれば、
「全体を通じて流れているものは、生きとし生きるものすべてへの思いやりの心であることが実感できました。」
らしい。

私の幸福の究極の源は私自身の心の平和なのだ。何ものもこれを破壊することはできない。私自身が起こす怒りの感情を除いては。

シャンティデーヴァの本から私のお気に入りの部分を引用しよう。
《生きとし生けるものがある限り、宇宙が存在しつづける限り、他者の利益にささやかなる貢献をするために、私も存在しつづけよう》

最後に、質疑応答がある。
これならわかりやすいかな、と思ったらやっぱり難しかった。
質問は興味深いのだが、その答えはよくわからない。
Q われわれが何に生まれ変わるか、誰が、あるいは何が決定するのですか。
Q 夢の状態の活用についてもう少しお聞かせ願えませんか。
などたくさんある。
ちなみに本の題名は「くうとえんぎ」と読む。
「そらとえんぎ」かと思った私を笑いたければ笑え。わはは。