「人は食べなくても生きられる」(山田鷹夫)

宇宙の謎
 
人は食べなくても生きられる
山田 鷹夫



三五館 2004-10
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もし、
人間が食物なしで生きられるとしたら、
いったいどういうことになるだろう。
あなたは、社会は、世界は……
そう、まさしく天地がひっくり返るような
真実の出現である。
答えはあなたが出す!
(表紙扉より)
 

この本は、かつて人間が取りあげたことのないテーマを取りあげている。
「人は食べなくても生きられる」。これである。眉唾?……。無理もない。
僕自身がどれほど疑ったことだろう。

「人は食べなければ生きていけない」と思っているから、
「食べないと病気になって死ぬ」のである。
食べることによって病気になる。
よく、病気になって食欲がないとき、
「食べなくなくても無理にでも食べないとだめだ」
と言う人がいるが、あれは違うと前から思っていた。
食べないほうがいいから食欲がなくなっているのに、食べるとどうなるのか。
病気になって弱っているのに、さらに胃を使わせるのは胃に申し訳ない。
と、こんな基本的なことをこの本に書いてあるのではない。
食べるということは、身体に負担を強いているらしい。
著者は、羊のドリーとクラゲの逆成長にヒントを得て不食を考えたらしい。
 
食は成長を進める、ということは、老化を促進するということだ。
食べることを停止すれば、細胞の成長が停止する。
「食べる→成長→老化、死」
が、
「食べない→不老、不死」
に変わるのだ。
 
著者をはじめ、この地球上には、食べないか、食べてもほんの少しだけで生き続けている人がいるのだ。
それは今まで秘密だった。
人間は食べなくても生きられる、ということは人間の最高の極秘事項だったのだ。
神の意向によって扉が閉ざされていたのだ。
それが今、日本のひとりの男性がこんな本を出した。
もしも人間は食べなくても生きられることが社会に受け入れられるようになったら、どれだけ困る人が出るだろうか。
食に関係する仕事につく人は、地球上には数えきれない。
食べものを作る人、加工する人、売る人、レストラン、スーパーなどの建物を建てる人、パッケージや料理の道具などを作る人、売る人、それらの工場を建てる人、・・・
そういう人たちが職を失うとしたら。
なんだか、大麻が石油にかわるものとして出てきたら石油や紙の仕事につく人の暮らしが脅かされるのと似ている。少し違うか。
お金のいらない世の中になっていくのだろうか。
 
不食からのプレゼントとして、
まず病気がなくなる。
身体は活性化し、全能の力を回復する。
まったく疲れなくなる。
眠くならない。寝なくてもよい。
経済活動から逃れることも可能になる。
災害時、食べなくても生きられる。
人間に進化をもたらす。
食品添加物や農薬などの心配がない。
などがあるらしい。
本当にそうだ。
食べなくてもよければどれだけいいだろう。
時間の節約にもなるし。

不食を続けると身体は変わっていって、やがて精妙体と呼ぶ新しい身体に変質を遂げる。骨でさえも二年半ですべて入れ替わるという。

 
ところで、「不食」という単語が今までなかったので、変換しても出てこない。
「腐食」ならある。
著者はこの「腐食」の実験もしたことがある。
腐ったマグロの刺身やカキ貝を食べるのだ。
けっして著者は不食を強制しているのではない。
自らの意志で飛ぶのだ。
「本書使用上の注意」が載っている。
人類の壮大な実験、やってみたくなった。
断食で人体を初期化し、全能の力を回復するのだ!
まずは少食にすることから始めようか。
しかし、まだまだ食への欲求が多すぎる。
ああ、ケーキが食べたい。
チョコレートが食べたい。
焼きたてのパンが食べたい。
おいしい刺身が食べたい。
うな丼が食べたい。
さぬきうどんが食べたい。
ラーメンが食べたい。
ああ……。
欲望多し。
 
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