名前の歌

石川さゆりさんの「能登半島」という歌が好きだ。
なんで好きなのかというと、歌詞の中に自分の名前が出てくるから。
え? 「能登半島」に人の名前なんか出てくる? と思うかもしれないが、じつは出てこない。
歌詞の関係でそういうことになるのだ。
人の名前入りの歌が流行すると、なんとなくその名前の人がうらやましかったりした。
長渕剛さんの「順子」とか、ばんばひろふみさんの「サチコ」とか。「あんな〜おまえの愛の…♪」とかいう歌もあった。
「傷だらけのローラ」(西城秀樹)とか、「いとしのエリー」(サザン・オール・スターズ)とかは、そんなにうらやましくなかった。
ローラなんて名前、日本にはあんましないだろうし。傷だらけなんて痛そうだし。
ま、私の名前はどうみても歌にはならないだろう、と思っていたのだが、ある日「能登半島」の中に自分の名前があるのを発見したのだ。
能登半島」が流行していたときは気付かなかった。
それに気付いてからは、カラオケで「能登半島」をうたうのがなんだか恥かしくなった。
もともと「能登半島」は難しい歌だからあんましうたわないが。
そう思うと自分の名前の入った歌なんて、もしかしたら気持のいいものではないのかもしれない。
どうなのだろう。全国の順子さんやサチコさんやローラさんやエリーさん。教えてほしい。