本日の読書

「要約 世界文学全集Ⅰ」(木原武一)
読んだ本か行
じつは20歳過ぎまで本を全く読まなかったので(実用書とか雑誌専門だった。今になって後悔している)、
有名な作品というのはほとんど知らない。
読もうと思っても昔の本ってなんだか難しいし、他にも読みたい本がわんさかあるし、なかなか読めない。
そんなときこの、小説を要約してくれてある本は便利。
重要なところだけ抜き出してあるし、有名な作品を読んだ気分になれる。
著者の木原武一さんはこう書いている。(表紙より)

小説を要約するなんて、してはいけないことかもしれません。「非文学的」なことだと、叱られるかもしれない。
…途中略…
しかし、この要約がきっかけになって、長い長い小説を読んでみようという読者があらわれれば、文豪のみなさんも喜ぶことでしょう。
そんなことを期待しながら、この本を書きました。

その通りです。ウン。ありがとうございます。
「ロリータ」、「チャタレイ夫人の恋人」、「女の一生」とか、読んでみたくなった。
そして、作品の最初に「作家と作品」という説明書きがあるが、これがじつにわかりやすい。
なかでも、「ジーキル博士とハイド氏」の説明の、

小説は顕微鏡のようなものである。普通の人の目にははいりにくい人間や社会の秘密を拡大して見せてくれる。

というのがいい。
それにしても、子どもの頃から本を読んでいれば、今こんな本を読まなくてもよかったのかもしれない。